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地産地消
 
現在、日本では欧米の乾燥した気候で育った米マツ材が構造材として使われることが多いです。乾いた環境の中で育った米松は木にとって良い環境なのでしょうか?構造材、造作材はできるかぎり地元の木を使いたい。地元で育てられた木を地元で家の材料として使いたい。木材は気候、風土が同じ地域で使ってあげることが木材にとって優しいしごく自然なこと。日本のように四季があり高温多湿な気候では同じ環境で育った木が一番良いと思うからです。ちょっと言いすぎかもしれませんが、家を造る行為は人間の勝手な行為によるもので、本来、木は生きていたいと思っているはずです。その木を伐採して家の材料にするのですから木にとってやさしい環境にしたい。木を大切に使って出来る限り長く持たせてあげたいと少しだけ思ってみてはいかがでしょうか。
植林された山の木の伐採は下草に陽があたり育ちます。山に降る雨は下草により水を溜め山の治水に役立ちます。また二酸化炭素を吸収した木材を家の材料にすることは二酸化炭素の固定化にもつながります。山の木を伐採しないと下草が枯れて、治水ができず降った雨はそのまま川に流れ洪水の原因になることもあります。山に治水された水は地下水を通して湧き水となりミネラルが豊富な水として水上から水下へ流れます。動物や魚、そして人間にも様々な生物に恩恵を与えてくれます。
私が設計させていただいた建物の木材量は60m3とします。この木材には33tの二酸化炭素が含まれるようです。人間が息を吐く二酸化炭層の量は1年で220kgとしますと150年分の二酸化炭素の固定化をしています。ご夫婦の息を吐く二酸化炭素は自分たちの家によって吸収されているということのようです。
 


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木材の乾燥
 
 
木材の乾燥は自然乾燥を勧めています。現在の木材は人工乾燥が主流で、木材を乾燥させるために大きな釜に入れて人工的に強制乾燥をします。(人間で置き換えますとサウナに入っている状態です)人工乾燥を行うと木材の収縮による割れや反り、動きが無くなると言われます。一見良いことのように思えますが、木材は収縮による割れや反り、動きはごく自然なこと、木は生きているからこそ室内環境(気温・湿度)を調整してくれるのです。逆に考えると収縮しない木や動きのない木は調室作用がない木となります。此れは本物の木でしょうか?
特に高温乾燥の木材は木の油が抜け落ち、木の断面に細かなひび割れが生じ、焦げ臭く、くすんだ木肌色になります。油が抜け落ちた木材はカケヤ(木製の大きな金槌)で叩くと割れやすくなってしまいます。木を扱う大工さんは身にしみて感じています。建築現場でよく言われるカサカサの木であまりよろしくない木です。木を乾燥させることも大切ですが、木の油を残すこと(木材の強度、粘りのある木)の方が大切だと思っています。自然乾燥は人工乾燥より含水率は高く、完成してからも収縮や割れなどがありますが、木の特徴としてとらえることが大切です。自然のものは自然に乾燥させるた方が良いかもしれません。
世の中、何かと自然に逆らってはいけないのかもしれませんね。


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木の歩止(ぶど)まり
 
 
私が今まで設計させていただきました住宅は住宅コストの木材の比重が大きくウェイトを占めます。木材ウェイトの大きい住宅で工事金額の30%を超えることもあります。一般的に木材は山の地主から山師(木こり業者)が木を伐採して市場に卸します。市場は製材業者に木材を卸し材木屋に売ります。そして材木屋は工務店に売り消費者に届くわけです。いくつもの流通業者が関り、かなりの経費が加算され其処には節の無い材料は高く、節のある材料は安くなるのです。私がいつも依頼している材木屋は市場から直接原木を卸してもらい、自ら土台や柱、梁を製材していますので、節の無い材料も節のある材料も一定の価格で直接お施主様と取引をしていただいています。(但し節の無い材料だけを購入することはできませんが・・・)其の材料には防虫材も散布していないので、虫の痕跡がある穴が開いていたりと自然なままの材料を使用しています。
無節の材料、節有りの材料、虫食いの材料を全て構造材や造作材に使うことで木の歩とまりをよくして木材の単価を抑えコストダウンになります。逆のことを行いますとコストの上昇に繋がるということです。